はじめに
MathWorksが主催するMATLAB EXPO 2023 JAPANに参加してきました。このイベントでは、MATLABの最新の技術や活用事例が紹介され、MATLABの可能性を感じることができました。今回は、会場の雰囲気や聴講した基調講演の内容についてお伝えします。
MATLABとは
MATLABは、MathWorksというアメリカの企業が提供している技術計算言語環境です。MATLABを利用することで、人工知能やアプリケーションの開発など、さまざまな処理を行うことができます。MATLABはプログラミング言語としての機能だけでなく、数値計算やデータの可視化、シミュレーションなどの機能も備えています。
MathWorksはMATLABに関連するさまざまなツールボックスやライブラリを提供しており、それらのツールを使うことでより幅広い領域での処理や解析が可能となります。また、MathWorksはMATLABの使い方に関するドキュメントやチュートリアルも充実しており、初心者でも比較的簡単に学習を進めることができます。
MathWorksは日本でのサポート体制も充実させています。個人利用者にもライセンスを提供しており、私も個人ライセンスを使っており、時系列解析や点群処理などの分野で活用しています。MATLABは幅広い分野での利用が可能であり、多くの研究者やエンジニアに使われているツールです。
MATLAB EXPO 2023 JAPANの概要
MATLAB EXPO 2023 JAPANは、MathWorksが開催するイベントで、MATLABの最新の技術や活用事例について学ぶことができる貴重な機会です。以下がイベントの概要です。
【開催日時】
2023年5月31日
【開催場所】
グランドニッコー東京 台場
東京都港区台場2-6-1
【見どころ】
基調講演では、現場などの第一線でMATLABを活用した事例やMathWorksのサポート状況等が紹介されます。また、ポスターセッションでは、MATLABに関するさまざまなテーマについて発表され、質問や意見交換ができます。
EXPO参加者にはMATLABの基本関数がすぐに分かるクリアファイルがもらえました。関数に悩んだときには便利そうです。
MATLAB EXPOの雰囲気
私は12時ごろに到着しましたが、その時間から会場は混雑し始め、移動するのも大変でした。MATLAB EXPOはコロナ禍でしばらく会場での開催ができなかったようですので、今回は大盛況だったように感じられます。
ただし、会場自体はあまり広くないため、一通り回るだけなら1時間もかからないと思います。会場では東芝やOMRONなどが展示しており、ソリューション提供のブースが多かったです。会場内にはコーヒーやお水を自由に飲めるスペースもありました。また、MATLABプログラミングコンテストも行われ、フィボナッチ数列を5行で作る関数を競うものでしたが、私は挑戦しませんでした。上位入賞者には豪華な景品が贈呈されるようです。
講演会の内容
私は以下2件の基調講演を聴講しました。
(1)「広域データ収集とビッグデータ解析で廃棄物処分場のカオスに挑む」
(2)「画像認識AIとLiDARを用いた農業機械周辺における人検出」
(2)では席のほとんどが埋まっていて多くの人が関心のある内容のようでした。内容としては被験者の服の色等を変えたうえで農作業の動作である「立位」、「中腰」、「しゃがみ」を数百枚再学習させて検出精度を検証しておりました。さらに、LiDARと画像をキャリブレーションして農業機械と人との距離を算出しており、目標は安全行動を行うシステムを開発することとのことでした。質疑応答では、LiDARと画像の組み合わせに関する今後の検討状況などについても活発な議論が行われました。
画像とLiDARを組み合わせて解析することで精度向上が望めますし、できることも幅広くなるので私も非常に興味がある分野でした。今後画像とLiDARを組み合わせた開発が広がっていけば嬉しいです。
基調講演の資料は以下に公開されています。
まとめ
MATLAB EXPO 2023 JAPANは、MathWorksが開催するイベントで、MATLABの活用事例や最新の技術について学ぶことができる貴重な機会でした。会場は混雑していましたが、様々な企業が展示しているブースやポスターセッションなど、興味深いコンテンツが満載でした。また、基調講演ではMATLABの実践的な活用事例が紹介され、今後の展望についても議論されました。私自身、MATLABを使ってさまざまな解析や処理を行っているので、このようなイベントに参加できて大変満足しています。次回のMATLAB EXPOも楽しみです。
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